影がいるから私がいる
りっちゃんの正面に回って顔を見てみると、りっちゃんが口を開けたまま時間が止まったみたいになっちゃったよ…。


「り・りっちゃん!?
どうしたの!?」


何かスゴいビックリしてるけど…。

仕方ない…私がお店の人に聞こっと。


「すいません、宿って何処にあります…!?」


…多分私も、りっちゃんと同じような顔をしてたんだろうな~…。

だって、まさか×2なんだもん!!


「…もしかして…ゆーちゃん?」


私の言葉に、目の前で固まってた人は金縛りから解かれたように私に向かって飛び付いて来た!


「みーちゃーん!!
会いたかったよ~!!」

抱き合っている私達を見て、りっちゃんが呟いた。


「やっぱり結華(ゆうか)か…最初は他人の空似かと思ったぞ…。」


りっちゃんが言うと、ゆーちゃんは何とりっちゃんにも飛び付いた!


「りっちゃんも久し振り~♪」


「ちょっ…こら…離れろって!」


私は見た…離れろと言いながら、赤くなって鼻の下がのびてるのを!

十二年振りにあったゆーちゃん…《神在 結華(かあり ゆうか)》は背は私より低く、髪はポニーテールにしてて可愛らしい。
昔から目が悪く、小さい頃から眼鏡を掛けてたなぁ~。


ほとんどが私の記憶と変わらないゆーちゃんが目の前に居た…ただ一点を除いては…。


ハンパ無く大きくなっちゃってるよ…胸が!!!
りっちゃんは、そのハンパ無い胸を押し当てられて悦んでるよ…!

男って生き物は何でこんなんなのかな~…。


…しっかし、まさかゆーちゃんと再会するとは思わなかったな~。

私達は今運命に翻弄されてるけど、これも何かしら意味がある運命なのかな~?

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