GET BACK TOGETHER
私は光輝が何の仕事をして、何処に住んでいるのかもしらない。

光輝も私のことを何も知らないだろう。


光輝は服すら脱がない。

私だけいつも裸にされる。

事が済めばすぐに帰って行くから脱ぐ必要も無いからって。

私の中で欲望を吐き出すとすぐに帰っていく。

それでも、光輝に抱かれる度、セックスだけをする関係から変わりたいって、光輝に対してどんどん独占欲は膨らんでいく。


私は待ってる。

いつか光輝が彼女を捨てて、私を選んでくれるのを、ずっと待ってる……。


そして今日も、待ちに待った光輝に会える土曜日が来るはずだった。

だが昨日メールで光輝に『用があって会えない。』と言われてしまった。

土曜日は光輝の日で、日曜日は光輝に抱かれた余韻を楽しみながら部屋でまったり過ごす日になっていたのに。

二日間も暇になってしまった。


土曜日の朝、掃除も洗濯も済ませてしまった。


……やることが無い。


退屈な私は久々に一人で買い物を楽しむことにした。

沙希ちゃんか朋ちゃんを誘おうかとも思ったけれど、光輝とのことを訊かれたりしたら心が疲れてしまうと思ったから。
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