GET BACK TOGETHER
「送ってく」

「え!?良いよっ!」

焦った顔で全力で拒否されて少し傷付いた。


「俺達、付き合い始めたんじゃないの?」

不安になりながら彼女の顔を覗くと真っ赤になった。

そして小さく頷いたのを確認すると俺は彼女の手に手を伸ばす。

ずっと触れたかった手は小さくて握ったら折れそう。

「えっ!」

小さく声を上げると勢いよく俺に振り向いた顔はやっぱり林檎みたいに真っ赤。

俺もきっと赤くなってる。

だって鼓動は異常に速い。

ずっと繋ぎたかった手をやっと握れたから。


「手、繋ぎたい。ダメ?」

俺の問い掛けに彼女は首を横にブンブン振った。

その答えに俺の顔は自然に綻ぶ。


「家がわからないから誘導してね」

彼女がコクコク頷いたのを確認すると俺は彼女の手を引いて歩き出した。
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