闇夜ヨルの恐怖記録2
クニヒコが話し終えるとカオリは深刻な表情になってうつむいた。


「なにか知っているんですか?」


「えぇ。おそらく君が見た猫は幻で、本物ではないと思うわ」


「幻? でも俺、本当に見たんですよ」


嘘をついていると思われたと思ったクニヒコは少しムッとして答える。


カオリは慌てて頷いて「疑っているわけじゃないの」と言った。


「実はね1年ほど前、この辺りでは野良猫が行方不明になる事件が相次いだの」


そう言われてクニヒコは地元のニュース番組を思い出した。


たしかに今から1年くらい前に野良猫がいなくなるというニュースを見たことがあって、動物を飼っている家の人たちが怖がっていた。


「その野良猫たちはある男に捕まって、アパートの押し入れに監禁されていたらしいの。それが……」


カオリはそこまで言うとクニヒコの部屋に視線を向けた。


「まさか、この部屋だったんですか!?」


「えぇ」


カオリは気まずそうな表情で頷く。
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