優しい幽霊さん
『お前が生きるために一人犠牲になったんだ!お前は人殺しだ!』

『自分の力で生きていけないとか、ダサッ!』

『健康な体に産まれることできてよかったわ〜。そんな痕が一生残るとか、かわいそ〜』

そんな悪口を中心人物たちから言われるようになり、『そんなことない!』と否定し続ければ、物を隠されたりするようになったんだ。

いじめが辛くて、でも親に相談することもできないまま、ただ耐えて高校は中学の人が選ばないような県外の高校を選んだ。でも、中心人物がスポーツ推薦で同じ学校に運悪く入ったから、楽しむぞと決意した高校生になってもいじめは続いている。

「……もう疲れた……」

両親に学校が楽しいと嘘を吐き、ただいじめに耐える日々が辛い。こんなことなら、あの時死んだ方がマシだった。

屋上のフェンスを乗り越える。でも、下で楽しそうに笑っている人たちは、誰も僕のことを気付かない。運動場を走っているいじめの中心人物もだ。怒りが込み上げてくる。

いいさ、笑っていればいい。僕はこれから屋上から飛び降りる。人が目の前で死ぬなんて、一生心に傷として残るだろ?これが僕にできる復讐方法だ!
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