相愛カタストロフィ
ライバル登場なんて聞いてない



「そういえば、宙先輩彼女いるらしいよ。昨日の放課後女の子と二人きりでいるの見たって校内中の噂になってる。」



「…え?」



お昼ご飯中、友人の雫(しずく)の言葉に息が止まる。お箸を握る手も止まる。



私だ…



「手繋いで廊下歩いてたんだって。
あんなイケメン捕まえられる女ってどんな顔面してるんだろ」



こんな顔です。

歩いている時だったのが不幸中の幸いだ。




そんな話をしていると、タイミング良く五月先輩からのメッセージ。




「今から俺保健室行くから放課後迎えきて」




へえ、優等生ヅラしてるのに珍しいな。




“具合悪いんですか?”

“うん、羽結からちゅーしてくれたら起きようかなって思ってるよ白雪姫”

“大丈夫そうですね”




どうして白雪姫がキスすることになるんだろう。優等生はおとぎ話、弱いのかな。




噂のこと、この人の耳には入ってないんだろうか。
嫌だな、バレて嫌がらせとか、五月先輩の存在より面倒くさい。


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