俺がお前を夢の舞台へ

お見舞い

容態が落ち着くまで、ご両親以外の面会はできません。


お見舞いに行った先でそう言われたのはもう1週間も前のこと。


体調が良くなったら、蒼空のお母さんから連絡を貰う約束はしたけど、1度も連絡は来ていない。


正直、不安で不安でたまらない。


でも、私たちにはやるべきことがある。


蒼空を甲子園に連れていく。


数日前、勇翔は満を持して入部した。


勇翔の噂は部員にも届いていたし、大柳先生も大絶賛の実力を身に付けていた。


いったいいつから練習していたのかは知らないけど、短期間だったことに変わりない。


それでも、蒼空に引けを取らないセンスを発揮する勇翔はあっという間に救世主扱いだった。
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