俺がお前を夢の舞台へ

命を賭けた決意-蒼空side-


【蒼空side】


「蒼空、体調どう?フルーツ買ってきたんだけど、食べる?」


俺に気を遣わせまいと気丈に振る舞っているのが丸わかりの母さん。


やつれていってるのがよく分かる。


俺が無茶して野球を続けたばっかりに…。


「…ごめんな、母さん」


「何よ急に?」


心臓が自分のものじゃないみたいに感じる。


身体に埋め込まれた毒素。


早く取り除きたい。


「……なんでもない。リンゴ食いたい」


「…先生にまた何か言われたんでしょ」


「何も言われてないよ」


……。


本当は、手術について説明を受けている。


ハイリスクハイリターンな手術がある、と。


その手術を受ければ、その後の努力次第で復帰できるかもしれない。
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