俺がお前を夢の舞台へ
いい方法かぁ…。
 

「そもそも、下位打線が弱すぎるんだと思う。だからもっと打率上げなきゃ」


3番タロー、4番蒼空、5番尚輝くん、までは好調でも、そのあとが続かない。


1番から打順が回れば点が取れるけど、中途半端なところから始まると取れない。


結局、たったの数人しか打てないチームは公式戦で勝てない。


こんなんじゃ予選で勝ち進むのは厳しいだろう。


「起爆剤…欲しいですね」


菜々子ちゃんの言いたいことはよく分かった。


菜々子ちゃんが指す“起爆剤”はきっと勇翔のこと。


「4月になるまで待つしかないよ」


勇翔は入部しない。


だから、新入部員に期待するしかない。


「あれ?あれって…」


菜々子ちゃんが蒼空の方を指さす。


蒼空の近くには、制服姿のヤンキーがいる。
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