隣の不器用王子のご飯係はじめました




「ふうん……。小野山さんが良いなら構わないけど」

「えっへへー。じゃあ決まり!明日から毎日ありりんのご飯だぁ!そうだ、じゃあありりんも夕飯のときはあたしたちと食べようよ!」

「私もお邪魔して良いんですか?」

「もっちろーん!人数多い方が楽しいじゃん!ひろも良いよね?」



レナさんが遠坂くんに話を振ったところで、私は遠坂くんの意見が全く聞かれることなく話が進んでしまっていたことに気が付いた。

今日は美味しそうに食べてくれたけど、毎日同級生にご飯を作られるってどうなんだろう……。さすがに嫌じゃないかな。


だけどその心配は杞憂だったようで、遠坂くんはあっさりうなずいた。



「うん。俺も小野山さんともっと話してみたいし。今日みたいに美味しいご飯を作ってもらえるなら反対する理由は全くない」



そう言って若干照れたように微笑んだ遠坂くんは、やっぱり少し可愛い気がした。


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