ネトゲ女子は結婚生活を楽しみたい!
ぎりっと拳を握った。
可哀想に―――有里はきっと酷い目にあったに違いない。
あの男はわざと盗聴器のスイッチを入れた。
有里の声を聞かせるために。
こんな悔しい思いをしたのは初めてだった。
あれは俺に対するけん制だということはわかっている。
俺はこんなことくらいじゃ、負けないからな―――有里!

「八木沢専務には有里と別れてもらう」

なぜなら、有里を幸せにできるのは俺だけだからだ―――!
起爆剤となるであろう週刊誌を机の上に放り投げた。
まるで、決闘を申し込むように。
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