ネトゲ女子は結婚生活を楽しみたい!
いつもなら、『年寄り扱いするな!』と素直じゃないセリフがくるところ、珍しく黙っていた。
見送ってほしいと察して、一緒に部屋から出るとおじいちゃんは杖でSP達を先に行けと指示した。

「直真とはどうだ?」

ゆっくりとしたスピードで廊下を歩いていたから、少し話をしたいんだろーなーとは思っていた。

「いつも通りですよ」

「そうか」

「あ、おじいちゃん。美桜さんの子供の画像見ました?」

二台あるうちのゲーム用じゃない方のスマホを取り出して見せると、おじいちゃんは『ほう』と目を細めて眺めていた。

「直真はな」

「はい?」

「面倒な男だ」

エレベーターの前で足を止めた。

「直真に愛想がつきたら、相談しにこい。もっとマシな男を紹介してやる」

「やだなー。直真さんが私に愛想を尽かすことがあっても逆はないですよー!」

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