僕が愛した歌姫
花屋
あっちぃ~。


昨日も快晴今日も快晴、ちなみに明日も快晴だってよ。


「いい加減曇れっつぅの」


俺は大量の汗をかきながら店頭の花に水をやる。


「ナオキィこっちしおれてんぞぉ」


「お前自分で水やれよ!!」


俺は従業員であるヒロを怒鳴りながら、水やりを続ける。


リナがいなくなって、1年が過ぎる。


時々夢に出て来ては微笑みかけてくれる俺の歌姫。


世間ではリナの死は報道されず終いで、今でも適当な噂が掲示板に書き込まれ続けているが、その数も見る見る少なくなっている。


で、俺とヒロはというと、先週から花屋を開業している。
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