エリート放射線技師は、ウブな彼女をたっぷりの溺愛で甘やかす。



「お父さん、彼……千晃さんに今の職場を辞めるように言ったって本当なの!?」

「香澄、落ち着きなさい」

「落ち着けないわよ! 千晃さん、病院辞めてこの会社に入社するって病院で噂になってるの!」

「……香澄、病院をやめてここに入社するというのは事実だ」


 ……っなんで……。


「うちには跡取りがいない。そのために香澄と結婚してくれる彼に継いでもらいたいと思ってる」

「だからって、千晃さんの今のキャリアとかを捨てて一から入社しろなんてっ」

「それは、最初から言っていることだ」

「私は……千晃さんに病院をやめて欲しくない」


 何か方法は……。


「わ、私、この会社の入社試験を受けるわ!」

「……は? 香澄は、何を言ってるんだ」

「私、この会社に入社してここの後継者になります!」


 そんなことを言い放っていた。





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