天才外科医と身ごもり盲愛婚~愛し子ごとこの手で抱きたい~
繰り返されるもどかしい戯れにお腹の奥が切なくなって、思わず勇悟にねだるような視線を向けた、その時。
テーブルの上に置いた私のバッグの中からスマホの振動音が聞こえ、私はハッと我に返る。
「ご、ごめん……。お母さんかも」
そう言うと、勇悟は私を解放してくれる。私がバッグを探る間もスマホはずっと振動を続けていて、外泊を認めないという母か父からの電話だったらどうしようと、ハラハラしながらスマホを取り出す。
しかし、電話をかけてきた相手は両親のどちらでもなかった。
【聡悟くん】
画面に表示されているその名を確認した私は、スマホを持ったままで一瞬固まる。
「出なくていいのか? お母さん心配して――」
後ろから覗き込んできた勇悟が、聡悟くんの名を見るなり押し黙る。そして、私の手の中で震え続けるスマホを奪ってバッグの中に戻すと、後ろから私をギュッと抱きしめた。
「ベッドに移動しよう。……邪魔が入らないように」
勇悟がそう言って、私の髪にキスをする。スマホの振動はいったん収まり、けれどすぐにまた音を立て始める。