ファーストソング
5
スマホから鳴る軽快なアラーム音。
弟や妹たちが起きる前にすぐに止めて、寝室を出る。
洗面所で顔を洗って鏡を見る。
なんてことない朝だ。
なんてことない日だ。
そんな日が今日も始まる。
千冬ちゃんとお別れした。
何回制服で会っただろう。
最後くらいオシャレしたかったけど、千冬ちゃんの家族に場違いな野郎だと思われたくなくてキッチリ制服を着たよ。
着崩したりしなかったんだ。
声だって大きな声は出さなかった。
俺、頑張ったよ。
お別れの後なのにご馳走がでてね? いつもだったら喜んで食べるのになんか食欲なくてさ。
全然食べれなかったよ。
元気さだけが取り柄なのにな。 本当俺らしくない。
「夏輝、準備はいい?」
「おう」
そんな俺は今日、テレビに出る。
次世代発掘オーディション。 その番組に出演する。
なにもかわらない一日。
だけど今日みんなに千冬ちゃんが作曲して俺が作詞した曲を披露できる。
俺頑張るよ。
だから待っててね。
俺手土産にたくさんのエピソードもってくから。
だからもうちょっと待ってね。
「聴いてください」
フユとナツの最初で最後の曲。
「ラストソング──」
弟や妹たちが起きる前にすぐに止めて、寝室を出る。
洗面所で顔を洗って鏡を見る。
なんてことない朝だ。
なんてことない日だ。
そんな日が今日も始まる。
千冬ちゃんとお別れした。
何回制服で会っただろう。
最後くらいオシャレしたかったけど、千冬ちゃんの家族に場違いな野郎だと思われたくなくてキッチリ制服を着たよ。
着崩したりしなかったんだ。
声だって大きな声は出さなかった。
俺、頑張ったよ。
お別れの後なのにご馳走がでてね? いつもだったら喜んで食べるのになんか食欲なくてさ。
全然食べれなかったよ。
元気さだけが取り柄なのにな。 本当俺らしくない。
「夏輝、準備はいい?」
「おう」
そんな俺は今日、テレビに出る。
次世代発掘オーディション。 その番組に出演する。
なにもかわらない一日。
だけど今日みんなに千冬ちゃんが作曲して俺が作詞した曲を披露できる。
俺頑張るよ。
だから待っててね。
俺手土産にたくさんのエピソードもってくから。
だからもうちょっと待ってね。
「聴いてください」
フユとナツの最初で最後の曲。
「ラストソング──」


