キラキラ星
美月…が
それは、新学期になって間もない4月下旬。

いつものように美月と登校してると、美月がコンコンと咳をした。

「美月、大丈夫か?」

「うん。何でもないし、大丈夫!」

「なんか今日は、ボ〜ッとしてないか?」

「え? 今読んでる主人公の事を考えてたから…」

「ふ〜ん。具合が悪くなったらすぐに先生に言うんだぞ!」

「うん。わかってる。あ、学校だじゃあね〜バイバイ!」

「うん。今日も無理せずだぞ」

「うん!」と言って学校の玄関へ向かって行った。

俺も学校に着いて、友達と挨拶したり話しをしていつものように授業が始まる。

3時間目の現国の時間…

他の学年の先生がガラッと戸を開けて入ってきた。
現国の先生に何か伝えた。
現国の先生が俺の方を向き「坂田、この先生が話しがあるそうだ。帰り支度して一緒に行く事。」

「は…い…」 何だかわからないがカバンに教科書を入れて肩に担ぎ、伝言を伝えに来た先生の後を着いて教務室へ

教頭先生の話しでは美月が具合が悪くなり、救急搬送された事。 
とても危険な状態だと母さんからの連絡があったと伝えられた。

「坂田くん。これから私が車で病院まで送って行くからな。大丈夫か?」

「は…い。み…づきが…」

「坂田くん。しっかりしろ!お母さんを支えてあげなきゃいけないだろ! さ、行くぞ。」


そうだ、母さん…、婆ちゃん…を…

光は、覚悟を決めて教頭先生の車で病院へ向かった。
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