キラキラ星

葵と太陽

「悪いけど、俺と太陽はちょっと部屋へ行くわ」

「父さん、帰る時声かけてよ」

「うん。わかった」

2人で葵の部屋へ
バタンとドアを閉めてから2人は顔を見合わせた。

「なぁ、太陽。秘書検定って難しいの?」

「う…ん良くわからない…大学で女子たちに聞いてみよう。」

「お前はフランス語だろ?俺も副社長の秘書ならフランス語やった方がいいのかなぁ?」

「確か…鈴木道場の娘のリサさんは岡田社長とパリで出会ったらしいから、親戚もパリにいるんだろ?」

「うん…良介さんってご夫妻がクローバー商事の岡田会長と兄弟らしいからなぁ〜」

「日本にいるのにフランス語で一日を過ごすとなると無口になりそうだわ」

「お前は、最初からパリ支店の営業…」

「クローバー商事って、輸入雑貨の会社だよな?」

「確か…、カバーミンの遊園地もだろ?」

「雑貨なんか全然頭に無かったよな〜」

「でもさ、さっき葵の爺ちゃんが言ってたように俺らがヘマしたら、会社の社員たちを不安にさせるし、
誰もこんな素人の言う事なんか聞いてくれないもんな!」

「ああ。太陽、俺も岡田社長宅でやる一日中フランス語講座に行くわ。」

「うん。俺は英語も、もっと頑張っておくわ」

「クローバー商事は海外との取引が多いから語学ができなかったら……雑用しかないもんな」

「そうだな。とにかく遊んでる暇はないぞ!
他の学生と違って就活ないから語学を頑張ろう」

「じゃあ、明日大学で女子たちに秘書検定の事を聞いてだな。」

「うん。俺も母さんにフランス語の勉強の事聞いてみるわ」
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