妊娠前提マリアージュ~強面の海運王の身ごもり妻、赤ちゃんの誕生日が二人の離婚予定日~
まさか、二人連れに声を掛けられるとは想定外で、私はどう対処すればいいのか困惑した。

「俺は英二。コイツはアキラ…君は?」

「私は白井美晴です…」

「美晴ちゃんか…可愛い名前だな…」
早くこの二人から離れたいと心の中では思ってるのに、真面目な私は反射的に彼らに自己紹介してしまった。
「幾つ?」

「二十一歳です…」
「若いね…じゃもしかして大学生?」

「…はい…」

「俺達も大学生なんだ…俺達は明和学園大学経済学部…君は?」

社会人にしてはノリが学生っぽいと思っていたけど・・・彼らも私と同じで現役の大学生だった。
それも…同じ大学。
「あ…フェリス女子大です…」

私は嘘を付いた。





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