妊娠前提マリアージュ~強面の海運王の身ごもり妻、赤ちゃんの誕生日が二人の離婚予定日~


自宅までは秘書の間宮さんが私を車で送り届けてくれた。

「昨日の夜はコトは貴方に恋焦がれた故の行為だと思って、社長を許していただけないですか?」

「えっ!?」
「あ…秘書である俺が言うことではないですね…でも・・・社長が貴方に恋焦がれているのは事実なんです」
「・・・」

「社長と俺は何度か『文栄堂』に行ったコトあるんですよ…」

「えっ?」

「…あ・・・でも、店の中に入ったコトはないんですが…会長に貴方を見合い相手だと言われた時から・・・貴方を影で見ていたんですよ…」


「!!?」

「貴方のお姉さんにはフラれたようですが・・・社長はあの強面の顔にコンプレックスがあります…貴方も…お姉さんの夫で、社長とは高校時代の同級生の正史さんのような優男のタイプがいいですか?」


「それは…」

「…見合いとは言え…社長は貴方に寄り添うコトを心に決め、結果…可愛いらしい貴方に惚れました…でも、社長は不器用だから…」



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