妊娠前提マリアージュ~強面の海運王の身ごもり妻、赤ちゃんの誕生日が二人の離婚予定日~
彼に気遣われ度に何だか胸が痛む。

彼が大切なのは私ではなくお腹の中の赤ちゃん。

そうだ。

そう思わないと。

夕食も彼の指示で、ガッツリした肉メニューではなく、魚がメインの和食メニューになった。

「…匡貴さんは肉がスキと訊きましたが…魚でいいんですか?」

「ん、あ・・・いいんだ・・・俺も君と同じメニューを頂く」

「…私の為に我慢しなくてもいいんですよ…」

「いいんだ…俺と君は夫婦にとなる。夫と妻は二人で一人だ・・・」


「…それに余り過保護にしないでください・・・」

「どうして?」

「妊娠は病気ではないですよ…」


「…そう言われても…」

匡貴さんは口ごもってしまった。



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