そういう目で見ています
「社長、面談終わりました」
「はい。あ……」
彼は言い淀む。

「継続の件は伺いました。ご契約、ありがとうございます」
「良かった。月蔵さんがいてくれると、とても助かるから」

安心したような顔を見せる彼は、普段はキリリとした表情を崩さないこの会社の社長だ。

「そう言って頂けると、とても嬉しいです」
私はにっこり笑う。

私も会社の名前を背負って来ているのだ。
会社の評価を下げるわけにはいかない。

安心した様子で、私の上司との面談に向かった社長の後ろ姿を私は見送った。

──後ろ姿は特にヤバいわ。特に腰からお尻にかけてのライン。

……認める。

私は少し……というか、かなりのスーツフェチなんだ。

スタイルは細すぎても、マッチョ過ぎても太っていてもいけない。
スーツがぴったり当てはまるスタイル、というものがあるのだ。

身長は180前後。
超えてもいけない。
180に少し満たないくらいが理想。
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