図書館司書に溺愛を捧ぐ
オムライスが美味しいっていうお店に連れて行ってくれたがその後も話が弾まない。

あ、でも今日話さなければならないことがあった。

「基紀さん、昨日駅にいた子の1人にバッタリ道で会ったんです。その時に謝られました。基紀さんのいう通りだったって。ごめんなさいっていわれました。もう絡まない、でももし良かったらいつか声をかけて欲しいって」

「そっか。よかったな。やられた側は決して忘れない。でもやった側は何もなかったように忘れているから繰り返す。そこに気がついてくれただけでも前進したな」

「基紀さんのおかげです。少しだけだけど浮かばれました」

「俺のおかげじゃない。紗夜が頑張ったからだよ。あの頃のままじゃない。紗夜はどんどん成長してるよ」

そう言ってくれる基紀さんに心が緩む。
でもこのままでは自信がまたなくなりそう。
私のことを理解して、守ってくれるけど対等じゃない。守ってもらうだけでいいのかな。
さっき見た女の人のように背筋を伸ばし、自立した女性になりたい。
そうじゃなきゃ基紀さんの横には並べない、そう思ってしまった。
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