苺にはもうなれない
「プロポーズと、清香ちゃんと、何か関係があるの?」
真は声をひそめて聞いてきた。
「約束してるんだ」
「……清香ちゃんと?」
私は頷き、静かに言った。
「どっちかが結婚する時には、埋めておいたタイムカプセルを掘り起こすっていう約束」
真は複雑な表情で、
「……そっか」
と呟いた。
「私、もう1度あの頃に、清香ちゃんに会うことが……、つらいよ」
私の言葉に、真は涙目で頷いた。
メニュー