苺にはもうなれない
「寄り道の内容は教えてくれないの?」
少し意地悪を言ってみた。
もちろん冗談だった。
聞かなくてもいいのだ。
キレイな夜景をひとり眺めていたか、ちょっとだけお酒を呑んでいたか。
それとも大好きな映画館にでも行っていたのかもしれない。
寄り道の内容を知りたいんじゃない。
私は、弘正さんのストレスを少しだけでも受け止めたいって思っていた。
でも。
弘正さんは少し考えて、
『……司は?』
と質問で返してきた。
「何?」
『司は、教えてくれないの?プロポーズの返事』
「あっ……」
急に気まずい空気になる。
『何か不安とか、あるのかな?』
そう言ったあと弘正さんは、
『「不安」じゃなくて、「不満」かもしれないけど』
と、自信の無い声を出した。
少し意地悪を言ってみた。
もちろん冗談だった。
聞かなくてもいいのだ。
キレイな夜景をひとり眺めていたか、ちょっとだけお酒を呑んでいたか。
それとも大好きな映画館にでも行っていたのかもしれない。
寄り道の内容を知りたいんじゃない。
私は、弘正さんのストレスを少しだけでも受け止めたいって思っていた。
でも。
弘正さんは少し考えて、
『……司は?』
と質問で返してきた。
「何?」
『司は、教えてくれないの?プロポーズの返事』
「あっ……」
急に気まずい空気になる。
『何か不安とか、あるのかな?』
そう言ったあと弘正さんは、
『「不安」じゃなくて、「不満」かもしれないけど』
と、自信の無い声を出した。