【完】好きだからそばにいるんだよ
「皆ひどいよ。それに白矢くんは私が太っても好きでいてくれるよ」







「その白矢くんと春に付き合ってから手すら繋いだことのないのはどこの誰だっけ?日和」








「りーちゃん顔が怖いよー」









りーちゃんの言う通り、彼氏である白矢くんとは手も繋いだことない。それって普通なの?









そもそも付き合うって何をしたらいいの?









教室に着いてからも日和と白矢の話題で持ち切り。








「とりあえず進展がないのはどっちが原因か、皆で考えよう」








仕切り始めたのは美華。








「まずは白矢くんから。白矢くんはルックス完璧。顔も鼻筋が通っていて、キレ目がとても美しい。性格は控えめだけど、学年関係なく女子に大人気!密かに女性の先生から狙われているらしい」





女性の先生からも!白矢くん凄い...!








「紬、あんたはどこからその情報を持ってきたの....」






凛は紬の情報収集力に驚いた。これほどまでに情報を集めるには、沢山の人脈がいる。







普段は4人で行動していることが多く、他の学校の人とはあまり話すことがない。そんな中で紬はより多くの情報を集めていた。










「凛知らないの!?この学校じゃ有名な話だよ」








「そ、そうなんだ....」







「おほん。次に日和について。はい、凛」








「皆まだやるの?」








本日2個目のパンを食べている日和。そんな日和をお構い無しに3人は話を続けた。






もぐぐ。いつまで続くのかな?







「えーと、日和はパンバカで、背も平均よりは小さい。それなのに顔以外は痩せていて目もまん丸で、ふわふわのヒヨコみたいに可愛い....あれ?」








りーちゃんが悩んでいる。しかもパンバカって言った!どうせ私は、小さな小さなヒヨコだもん。








可愛いは嬉しいけどさ。





「凛、そんなに悩まなくても。ここは情報通の紬の出番だね。えーとそれから、成績も悪くなくて運動神経も悪くなくて誰にでも優しい!悪いところなんて....」
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