俺の子を産めばいい~エリート外科医の愛を孕む極上初夜~

「より子、目がチカチカしないか? 頭痛は?」


 これまで冷静だった彼に切羽詰まったような様子で問いかけられ、私はキョトンとする。そんな症状はなにもない。


「なんともないけど、なんで?」
「より子も今、血圧が異常に高くて危険な状態になっているはずだ。すぐに産婦人科へ行って。先生に連絡はしてある」


 危険な状態? なんの異変もないのに?

 信じられない言葉を告げられ、一瞬頭が真っ白になった。呆然とする私に、律貴はやや早口で、けれどしっかり言い聞かせるように続ける。


「オペが終わったらすぐに俺も行く。それまで、この子を頼む」


 真剣な表情でそっとお腹に手を当てた彼は、すぐに院内へ向かって駆け出した。その姿を目に映しつつなんとか思考を巡らせる。

 血圧なら朝計って、特に問題はなかったはず……と、そこまで考えてはっとする。今朝は計った直後に律貴が帰ってきて、ちゃんと測定結果を見ないままだった。
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