天空の姫Ⅰ ~二人の皇子に愛された娘~


ふらふらと立ち上がって白蘭は言った。


「玲心様、どういうことですか?私が何か粗相しましたか?」

「何か?だと?」


突然奇襲を受けて怒られて訳が分からない。


「そなたは私の紅蓮に手を出した。卑しい身分で私の婚約を邪魔したのだ」

「…何を言っているの?」


婚約を邪魔した?私が?

確かに私は紅蓮を好いているけれど想いを告げてはいないし婚約を邪魔した覚えはない。


「何か誤解をしているみたいですけど…ちょっと!」


いきなり双子に両腕をつかまれてどこかに連れていかれる。


「放してっ!放しなさいよ!!」

「白蘭、そなたは玲心様を怒らせたのだ」

「罰を受けるべきだ」


着いたのは鉄で出来た大きな扉の前だった。


「ここは、どこ?」


双子が大きな扉を開く。嫌な予感がした。


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