天空の姫Ⅰ ~二人の皇子に愛された娘~
「ある人と出会って生きる楽しさを知った。その人は私を思い薬をくれ食事も共にしてくれる」
「そうか」
そのような女子が天界にいるとは…。月影の優しさに気づいてくれる人はやはりいたのだ。
紅蓮は友の話にニコリと笑った。
「その女子を好いているのだな」
「…ああ。好いている」
「よかったな」
「だが…私には許婚が」
月影が天空石を握りながら言った。
善良な月影のことだ。天女がもし生きていたら…などと考え、想いを伝えられないのだろう。