天空の姫Ⅰ ～二人の皇子に愛された娘～

「梟族！？そんな珍しい方が魔宮にいるなんて！」


双子の侍女が驚愕の声をあげる。

梟族ってそんなに珍しいの？確かに同じ鳥族なのに初めて見るけど。


「お黙りなさい。これからは皇太子殿下にお仕えするのです。いくら貴族だからといって粗相をすればこの私が許しませんよ」


穏やかな声なのに厳しい言葉に早速、緊張が走る。


それからは簡単に魔宮の中を雪梨様に教えてもらう。私たちはどうやら魔宮の侍女の中では位が高いようで個室の部屋をそれぞれ皇太子宮付近に設けてあり、そこで生活をする。


「宮中の説明は以上です。では、皇太子殿下にご挨拶に行きますよ」