天空の姫Ⅰ ~二人の皇子に愛された娘~


虹彩樹であった時、白蘭は私のことを知らず有名な虹彩樹についても知らなかった。


新夜祭で私が皇太子だと知った時の驚いた顔は実に楽しかった。


魔宮での生活は常に人目を気にし、勢力争いのことを考えなければならない。


それなのに白蘭ときたら私が皇太子と知っても大して態度も変えず、話しかけてきた。


初めてだった。


そのような態度をとるやつは。


茶をいれさせ墨を磨れといった時も私に歯向かってきた。


そんなことを思い出しながら、白蘭を見つめた。


そうだ。私はこの娘を気に入っているのだ。


はじめて虹彩樹の庭で出会ってから、この娘を好いているのだ。



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