フォンダンショコラな恋人
「うん。大好きだよ。ねぇ?翠咲、リラックス効果のある香りのするお風呂、一緒に入らない?」
翠咲にしか聞かせない甘い声と、甘い顔をした陽平が翠咲を抱き返す。

『この香りを嗅ぐたびに思い出せよ。気持ちよく、体に触れられている時のこと』
そのセリフの方を思い出して、真っ赤になる翠咲だ。

「んー?何か思い出した?」
少し翠咲をからかうような声音が耳をくすぐる。

──わ、わざとらしいっ!

でも、いやではないから翠咲も困るのだ。

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