辺境の獅子は瑠璃色のバラを溺愛する

「きみがそんなふしだらな夢を見ないように、俺がいるときはしっかりと補充しないと。これから先、毎日抱きしめて、キスをすると約束しよう」
「本当に?」

 恥ずかしそうに顔を赤らめながらも嬉しそうに微笑むサリーシャを見て、セシリオは堪えきれない様子でくくっと肩を揺らす。そして、サリーシャに顔を寄せて微笑んだ。

「サリーシャ。愛してるよ」

 もう一度唇が重ねられ、サリーシャは体の奥底からとめどなく幸福感が湧きおこるのを感じた。誰も居ない訓練場に二人の影だけが重なり合って長く伸びる。

 何度も何度も角度を変えながら徐々に深まっていくそれは、お互いを求めあうようにいつまでも続いた。

 
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