たぶん、きっと、すき。

 現実に一気に引き戻されたようなそんな感覚だ。

 1K一面に広がるのはゴミの山。

 本当に人間が住んでいるのか疑うぐらいの汚さ。ここが私の住む部屋。この状況を作ったのも私自身。

 働けなくなってから、部屋はみるみるうちに汚くなった。

 いい加減片付けなくちゃ。

 そう思いながらも買ってきた本を雑に袋のまま置く。

「あー、めんどくさ。」

 そう吐き捨て唯一ゴミに侵食されていない布団の上に寝そべる。

 普通じゃない。

 こんなのどう考えても普通じゃない。

 私は、異常だ。


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