朝倉家の双子、恋をします!〜めぐり来る季節をあなたと〜
「そう言う問題じゃない!
……もういいよ。俺はまた今度ね」

かなり嫌味ったらしく言ってる自覚はある。
だって、拗ねてるんだから。

「……ふーん。拗ねちゃうんだ。
週末会えないから、今日は撮影に付き合ってもいいかなーって、思ってたんだけど。
じゃあもういいよね?」

なにっ!?

「え? え? マジ?
さ、撮影していいの⁉︎ 」

「……仕方ないでしょう?
恋人を置いて、家族の予定優先しちゃってるんだから。
……でも、あんまり拗ねると気が変わるかも……」

「ダメダメ! さ、撮影しよ?
よし! そうと決まれば、すぐに出るぞ!」

時刻はまだ午後8時前。
充分撮影の時間は取れる。

こうして、すっかり泉に乗せられた俺は、自宅までの距離を待てないとばかりに、泉の手を繋いで引っ張るように連れて帰ったのだった。






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