朝倉家の双子、恋をします!〜めぐり来る季節をあなたと〜
こいつは本当にうるさい。
小さい時から俺を知っているから、社長の息子と言えど、容赦ない。

「お前、ちゃんと母屋に顔を出してるのか?
美央さんが最近全く顔を見ないと心配されてたぞ。家には帰っているのか?」

「当たり前だろ?
はなれには毎日帰ってる。営業なんだ。
帰りが遅くて母屋に寄れないのは仕方がないだろう?」

「だったら週末にでもちゃんと顔を見せにいけ。親に心配をかけるな」

母親も父親も、お互いがいれば、それでいいって思ってるはずだ。

「……母さんがそこまで俺に会いたがってるとは思えないけど……」

「なに?」

「……何でもない。今週末は母屋に寄るよ」

これ以上の説教は避けたいので、とりあえず実家に寄ることを約束した。


コンコン
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