朝倉家の双子、恋をします!〜めぐり来る季節をあなたと〜
「うん。それはわかる。
でも、今回のことに関しては、工房で余っているものを使わせてもらっていいの?」

「もちろん。こちらとしては有難いお話よ。
実際に発注が入るとすれば、それは桐野屋呉服店によね? 」

「……も、もちろんよ」

さすがしっかり者の撫子だ。
お世話になっておいて、他に仕事を回すなんて不義理はしないけど、ちゃんと確認してくる辺りが……

「2点目。
正絹の端切れをどこかに活用することは難しいんじゃないかと思うの」

活用……

「再利用と言うべきかしら。
日本人の勿体無い精神よ。
通常よりお金をかけて、華やかにしたはいいけど、後で使えないんじゃ手を出さないと思うの」

「なるほど……」

バームクーヘンに付いていた布。
それを何かに再利用する……。

確かに日本人女性の大半が考えそうな事だわ。特に年配の方なら

『綺麗だけど使えない布をこんなところに??』
『何かに使えないかしら?』

と考えるかもしれない。
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