朝倉家の双子、恋をします!〜めぐり来る季節をあなたと〜
「HASEGAWAに残るのも、朝倉へ行くのも、泉ちゃんの好きに決めていいから。
……愛とね、約束したのよ」

「お母さんと? 」

「ええ。泉ちゃんをHASEGAWAに就職させるって決まった時、愛が言ったの。
『いずれ泉は京くんと結婚するでしょう。
でも結婚と泉のやりたい仕事が同じだとは限らない。
現時点で泉は真の補佐をするつもりでいるの。
これから先、気持も変化するかもしれないけど、大人の事情で決めさせるのではなく、自分の意思で決めさせてやって欲しいの』
そう言われたわ」

「……」

「それを聞いて思ったの。
私もね、物心つく前にいっくんと出会って、高1で婚約して、そんな幼い時から道は決まってたの。長谷川家に嫁ぐって。
でも、それから大学院に進んで、スクールカウンセラーになって……。
自分のやりたいこと、全部できたのよ。
いっくんも、長谷川の両親も、一切私に強要しなかったわ。家庭に入れ、とか、HASEGAWAを手伝え、とか。
言われたことなかったのよ。
だから今も好きな仕事を続けられている。
京は……いっくんとは違う。
あの子は泉ちゃんに依存しているところがあるから、もしかしたら甘えてしまうかもしれない。
同級生だものね。泉ちゃんはしっかりしてるし、仕方ないのかもしれないけど……」
< 342 / 517 >

この作品をシェア

pagetop