ボトルメール

体を拭き、ドライヤーがあったので髪を乾かしていると、後で折り返そうとした電話が再び鳴った。
「誰だよ…」
携帯の画面を見ると佐伯からの電話だった。
「もしもし？佐伯か。」
『もしもし？じゃないですよ。今日の部活どうしたんですか？』
「え？部活あったの？」
俺はてっきり今日と明日はないと思っていた。
『はい。普通にありましたよ。』
「ごめん。今九州にいる」
『九州！？いつ帰るんですか！？』
「明日か明後日？」
帰る日は俺も知らない。おそらく明日か明後日だと思い、佐伯にそのまま答えた。
『あ、そうだ。先輩に嬉しい報告がありますよ〜。後、お土産よろしくお願いしますね！』
別に、旅行に来ているわけではなかったが、仕方がないのでお土産は買うことにした。
「嬉しい報告？何？教えて」
『それは先輩が帰ってきたら顧問の先生に聞いてください。』
「顧問？わかった。｣
顧問は部活にほとんど顔を出さないので名前も顔もうる覚えだった。
『じゃあ、私はこれで！』
そう言って電話が切れた。