相思相愛マリアージュ(後)~君さえいればそれでいい、二人に家族計画は不要です~
私は腰を上げて、東亜に足を運んだ。


産婦人科医局を訊ねてみたが、そこに奏弥さんの姿はなかった。
「あれ?どうしたの?遥」

由夢がタイミング良く、私の元に歩み寄る。

「ちょっと気になるコトがあって・・・奏弥さんは?」

「あ…奏弥はオペに入ってる…気になるコトって何?」

「あ・・・」

私はソファに腰を下ろして、由夢に右脚のふくらはぎの紫痣を見せた。

「この紫痣なんだけど…こんなトコ打った覚えがなくて・・・」

「・・・本当に打った覚えはないの?遥の勘違いとかじゃない?」

「うん」

私は強く頷く。

奏弥さんがオペを終え、スクラグ姿で医局の戻って来た。

「どうした?遥」

「あ・・・遥が言うには右脚に身の覚えのない紫痣があるって言うのよ…」

「はぁ?」

奏弥さんは急に血相を変えた。
私と同じコトを考えていた。

「すぐに血管内科に行くぞ…遥…」

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