相思相愛マリアージュ(後)~君さえいればそれでいい、二人に家族計画は不要です~
翌日。

私は検査入院して、一日目は血液検査。二日目は血液内科クリーンルームのある病棟に転棟して、骨髄穿刺の検査を受けた。

それから二日後。
夫婦揃って、カンファレンスルームで安達先生からの検査結果の説明を受けた。

「…白血病の再発ではありませんでした」

「じゃ遥は・・・?」

「…特発性血小板減少性紫痣病(ITP)だと思われます…」

「それって…厚労省特定疾患だよな…」

「あぁ~白血病の再発なら…妊娠継続は難しかった…厚労省の特定疾患だが…妊娠継続は可能だ。
唯、出産に際しては母体の血小板のコントロールし、細心の注意を払う必要がある…多分、槇村先生なら、ITP患者の出産の経験はあると思うけど…」

「あるけど…」

「俺達血管内科の医師も遥先生を…全面的にバックアップする…」

「ありがとう…安達先生」

「ありがとう御座います…」

「…ずっと待ち望んだ…赤ちゃんだろ?」

「はい…」

「・・・さてと俺達も遥先生の為の最良の治療方法について考えるよ…」

「・・・頼みますよ…安達先生」

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