相思相愛マリアージュ(後)~君さえいればそれでいい、二人に家族計画は不要です~
私達は外の空気を吸いに、三階の屋上に出た。

私と優音が幼い時は良く屋上でバーベキューしたりして家族四人で楽しんでいた。

「多摩っていいトコだよな…」
「そう?」

二人でベンチに腰を下ろして雲一つない青い空を見つめる。

結婚は本来こんな形でするもんじゃない。
男と女は愛し合い、互いを人生のパートナーにしたいと思ってするのが結婚。

私達は赤ちゃんを授かったから、結婚するだけ。

「・・・式はどうする?」

「式??いつの間にそんな話が出たの?」


「花音が洗面所に行ってる間だ・・・」

「式と言われても…まずはこの子を産まないと」

「じゃ赤ちゃんが生まれてから挙げる…それでいいなっ」

「うん・・・」

こんな中途半端な状態で永遠の愛は誓えない。

―――きっと彼の方が私に愛想を尽かすと思う。



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