相思相愛マリアージュ(後)~君さえいればそれでいい、二人に家族計画は不要です~
「遥先生・・・どうやら赤ちゃんダメらしいわよ…」

「槇村先生も遥先生も赤ちゃんの誕生を楽しみに待って居たのに…残念ね…」

ナーススーテションに覗けば、そんな話が耳に入って来た。

ーーーー俺と遥の子はまだ辛うじて生きている。

ほとんどない羊水の中で懸命に生きている。

苦しいだろうに。
辛いだろうに。

遥だって…あのまま妊娠を継続させていたら…危険だ。

今は何も考えたくないはずなのに、俺は二人のコトを考えていた。

「槇村先生!?」

俺の姿に気づいた看護師たちが口を噤んだ。

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