天才脳外科医の愛が溢れて――もう、拒めない~独占欲に火がついて、とろとろに愛されました~
そんなことを考えながら眠るが、インターホンが鳴って目を開けた。
誰だろう?
このままベッドにいたいが、インターホンは鳴り続ける。
気怠い身体に鞭打ってベッドを出ると、玄関に向かった。
「茉莉花ちゃんいる?」
氷室先生の声がして、ドア越しに返事をした。
「は、はい。います。なにか?」
声がうまく出ないし、身体がふらふらする。
「大田さんから茉莉花ちゃんが辛そうだったって聞いたから、大丈夫かなって思って」
わざわざ心配して来てくれたのか。
でも、このまま帰ってもらおう。
先生まで風邪を引いたら大変だ。
「大丈夫です。だから、もう……」
「もう帰ってください」と言おうとするが、身体が傾いてそのまま壁にぶつかって玄関で倒れた。
「茉莉花ちゃん!今の音なに?大丈夫?」
先生の声が聞こえたが、もう答える元気がない。
視界がボヤけてそのまま意識を失い、気づいたら知らないベッドで寝ていた。
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