あお
やっと?
「全くない。今は勉強が恋人かな?」

「ひょー、尊敬します」

2週間が経った。
私は相変わらず自分探しとバイト探しを続けていた。
だけどもう、力んじゃいない。
よく言えば無理をせずマイペースで、悪く言えば…どこか真剣じゃなくなっていた。
どうにでもなれー…と。

健藏さんには、あの日以来会っていない。
週に3回は学食に行くのだけど、タイミングが合わないようだ。
お礼が言いたいのに…。

「あっ、かわいいお店」

街をぶらぶらしていたら、お花がいっぱい飾ってあって、真っ白のかわいい建物のサンドイッチ屋さんを発見した。
なんだか引きつけられ、おみやげに買いに行った。

「…シーチキンと、ハムチーズください」

「はい、ありがとうございましたー」

次は私の番。何にしようか……ん?
前にいた男の人がこっちを見て…

「…舞子?」

「……須藤さん!?」

その人は、昔近所に住んでいた優しいお兄さんだった。

「おー、久しぶりだなぁ!元気か?」

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