【新装版】BAD BOYS



嫌いになったわけじゃない。

嫌いになんてなれない。なれるわけがない。だって4年も好きだった。今だって、こんなに苦しいのに。──こんなに、好きなのに。



「っ、……」



「やっぱ溜め込んでんじゃねーか」



咄嗟に顔を隠した俺の髪を、わしゃわしゃと乱す芹。

適当に乱すだけ乱して、それ以上何かしてくることはなくて。くちびるを噛んで黙り込む俺のことを、「椿」と呼ぶだけ。



「誰にも言わねーから、今日は落ち着くまで泣いとけ。

……俺はその間、テキトーに歌ってストレス発散しとくから」



「…、ん、」



「んで、落ち着いたら、もっかい話聞いてやる。

このままでいいなんて、言わせねーからな」




芹は、優しい。

昔から仲良くしてくれてたけど、俺の変化にも敏感だし、こうやって何かある度に話を聞いてくれていたのは芹で。



「……ああ、それと。

『BLACK ROOM』のことだけどよ」



「………」



「あいつが危険も顧みずに、バカ正直に敵陣乗り込んだんだと。

……和解して、夏休み中には向こうと正式に手ぇ組むことになるらしーぞ」



「え、」



「はなび、お前の仲良いヤツがあっち側の人間だって知ってたんだよ。

……だから、お前にもし何かあったら困るからって、俺らにも黙って勝手に動いたらしい」



とんだ迷惑な姫だと、芹は笑ってるけど。

向こう側と、和解するということは。はなびを引き抜く、というシイの発言は、何も俺らを敵に回すものじゃなくて。



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