【新装版】BAD BOYS

・twenty-eight








いつもならありえない人口密度の部屋の中。

トーストを齧るわたしと、すでにトーストを食べ終えてコーヒーを啜る染。残りはまだ眠っていて、「酒入ってるとこいつら寝起き悪いぞ」らしいから、起こさずに放置。



朝誰よりもはやく目を覚ましたわたしは、着替えてコンビニに行ってきた。

食パンと、あとお惣菜のパンと卵。帰ってきたところで染が起きていて、彼にはお風呂を使ってもらったけど。



まあ、この家に男物の着替えなんてあるわけないし。せっかくシャワーを浴びたのに、昨日と同じ服を着てもらうという申し訳ない状況になっている。

洗濯してもいいんだけどその間服がないし、だからといって何も着ないでいられると困るわけで。



シャワー浴びただけマシだって言ってくれてるから、それに甘えてるんだけど。

次から泊まりに来るときには着替えを持ってきてもらうか、それかもう、わたしの家に着替えを置いておけばいいと思う。特に椿は。



「ねえ、みんな何時に起きると思う?」



現在時計は9時過ぎを指している。

昨日はみんな0時過ぎてても呑気に起きてたけど、そろそろ起きてもいい頃合いじゃないだろうか。



なんてわたしの考えをよそに、「昼まで寝てるんじゃないか?」とこっちもマイペース。

……別に昼まで寝ててもいいけどね。




「ん、」



「あ、起きた。おはよう、穂」



「ん……? うーん……おはよぉ……?」



眠気なのか怠さなのか、手の甲で目元を擦った彼。

仕草がわたしよりもかわいいな、と彼を見つめていれば、身体を起こしたまま数秒真顔で停止したかと思うと。



「ああ、そういう……」



ぽつっとつぶやいて、それからようやく「おはよう」とわたしと染を見る。

……なんだか穂らしくないつぶやきを聞いたような気がしなくもないけど、すっかり目は覚めたらしい。比較的寝起きがいい方だ。



「……あれ? つーちゃんは?」



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