私達は結婚したのでもう手遅れです!
第18話 色気……?【冬悟】
嶋倉(しまくら)羽花(うか)か―――その名前の響きに一人、幸せを感じるのは最悪なことだ。
本当なら、二人で幸せだと感じたかった。
罪悪感が胸を黒く染めた。
羽花を矢郷(やごう)玄馬(はるま)から守るためというのは建前。
無理矢理結婚させたようなものだ。
俺のことを羽花はきっと軽蔑しただろう。
親戚もはっきりと口には出さなかったが、『娘がいてよかった』『おかげで柳屋が助かった』と言っていた。
つまり、周りは羽花を俺が三千万円で買ったと思っている。

「……間違いじゃないか」

さすがに飲みすぎて眠い。
目を閉じてベッドに横になった。
羽花は風呂に入っている。
家族との別れで泣いているかもしれない。
風呂を終えたのか、ぱたぱたと軽い足音が聞こえて、寝室のドアが開く。
泣きはらした目を見たくなくて、腕をまぶたの上に置いて隠していると羽花がのぞきこんできた。
予想外すぎた。
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