私達は結婚したのでもう手遅れです!
大人の女性であることと身長差もプラスされて、私に語りかけるその姿が子供の目線におりてみよう。みたいなCMになっている。
しかも、なんですか。
今の発言。
聞き捨てならない。
正妻って言いましたよね?
その言葉に私はカチンときて、声を大きくして言った。

「正妻も愛人もありませんっ!冬悟さんには私一人なんですー!」

店に響き渡る私の声。
冬悟さんと竜江さん、仙崎さんは私を一斉にみた。
冬悟さんが笑って私に近寄った。

「そうだな。羽花」

ぐっ!子供扱い。
『可愛いな、嫉妬かな』そんな声が聞こえてくるようだった。
でも、冬悟さんが離れていった女の人達の悔しそうな顔を私は見逃さなかった。
やっぱり、わかってわざとしていたんだー!
礼華さんがいなくなったけど、冬悟さんの周りには女の人の影があとを立たない。
これは浮気、浮気案件じゃないですか!?

「違うぞ」

< 255 / 386 >

この作品をシェア

pagetop