私達は結婚したのでもう手遅れです!
「あんみつもおいしいけど、ぜんざいもいいよ。竜江さん」

「知ってる」

あれ?もう食べたっけ?
そう思っていると百花が奥から現れた。

「そういえば、お姉ちゃん。六月に入ると最近はもう暑いから、あったかいぜんざいだけじゃなくて、冷やしぜんざいもメニューに増やしたのよ」

「うわぁ、商売上手だね」

大きめの粒の小豆がおいしいと評判で甘味処の売り上げは上々。
最近、『柳屋』では百花の提案で店の一角で甘味処を始めた。
なんでも、居座る人がいるから、いっそお金を回収したほうがいいなんて言い出した。

『ヤクザかよっ!』

『ヤクザは竜江でしょ!』

―――と、竜江さんと百花が言い争っていたけど、今、この『柳屋』を取り仕切っているのは父と百花。
私が反対することは特にない。

「そういえば、お姉ちゃん。今週の土日に温泉旅行に行くって竜江から聞いたわよ」

「冬悟さんが……」

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